【エピソード】スズシロ(春の七種)

ハーブ・薬膳

スズシロ

【名称】スズシロ
【学名】Raphanus sativus
【別名】ダイコン(大根)、オオネ(大根)、シロネ、カガミグサ
【英名】daikon radish、Japanese radish

七草の中でいちばん生活に密着している「スズナ(ダイコン)」は、
中央アジア~地中海地方原産の、
アブラナ科ダイコン属の多年草です。

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スズシロは、漢字で「清白」「蘿蔔」などと書きます。
清白は穢れのなさを表していて、
その白く透きとおる様からついたそうです。

学名のRaphanusは、
ギリシャ語の「raphanos(早く割れる)」が語源で、
 これは、スズシロの種がすぐに割れて芽を出すことに由来するとか。

古事記には、スズシロは「オオネ」と記されています。
後に「オオネ(大根)」が音読みされ、
「ダイコン」と言われるように。

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葉の形がスズシロ(ダイコン)に似ているもので、
スズシロソウ(蘿蔔草)というものがありますが、
こちらは、アブラナ科ヤマハタザオ属の別の植物です。

また、ハーブの仲間に、
キバナスズシロ(黄花蘿蔔)というものがありますが、
これは、このメルマガでも以前とりあげた「ロケット(ルッコラ)」です。

そういえば、こちらも、葉の形が似ているような・・・

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中央アジア~地中海地方原産と書きましたが、
スズシロ(ダイコン)の仲間は世界中にあり、
どれが今食べているスズシロ(ダイコン)の原種なのか、
説もいろいろあるようです。

どちらにしても、私たちが普段買っているスズシロ(ダイコン)ほど、
白く大きなものはあまりなく、
これは、日本での栽培で改良されてきたものでしょう。

根菜、といいますが、
スズシロ(ダイコン)は正確には「根」ではなく、
根茎というべきでしょうか。
表面に見られるクボミから、根が出ています。

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ピラミッドを造った労働者たちが、
タマネギやニンニクを食べさせられたというのは有名ですが、
スズシロ(ダイコン)を食べていたと言う記録もあるそうです。

古代ギリシャでは、主神アポロの神殿にも奉納されていたそう。

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古事記(712年)や日本書記(720年)には、
仁徳天皇が「オオネ」や「オホネ」(ともにスズシロのこと)
を詠んだ歌が載っていて、
大山古墳(仁徳陵)からも、ダイコンの種子が発見されているとのことで、
当時から、なじみのある野菜だったことがわかります。

その後も「正倉院文書」「和名抄」「徒然草」など、
多くの書に、スズシロについての記載があります。

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スズシロは、古代中国では、
顔色を良くし、五臓の機能を高め、色白の肌になる
といわれていました。

ビタミンA、C、E(この3つをビタミンACE(エース)と呼びますね!)、
食物繊維、ジアスターゼ、アミラーゼ、セテラーゼなど、
有効な成分を豊富に含んでいます。

効能としては、
・健胃
・消化促進
・咳き止め
・神経痛緩和
・アトピー性皮膚炎軽減
・免疫機能を高める
・抗ガン
・糖尿病改善
・便秘予防
・二日酔い解消
などが期待されます。

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そんなスズシロの花言葉は ・・・ 適応力

異国から入ってきて、
日本で日本人の体に合った、栄養満点の野菜に育った適応力も、
口にした人の体に合った効能を発揮するところも、
まさにピッタリの花言葉ですね。

 

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