五味~甘

食材の特徴

味覚(五味)は、五行の「木火土金水」に対応します。

「土」に対応する味覚は「甘」です。
そして「土」に対応する季節は「長夏」です。
★「長夏」とは中国で夏の終わりに訪れる長雨の時期を指します。
 日本では、梅雨や台風の季節など、湿度の高い季節をイメージするといいと思います。
 また季節の変わり目である「土用(年に四回あります)」を指す考え方もあります。

「土」に対応する身体の部位を挙げると、
「脾」「胃」「口」「肉(筋肉)」「唇」などがあります。

「脾」? 「脾臓」のこと?
脾臓ってどんな臓器なのかよくわからないかもしれません。
脾臓を広辞苑でひくと
「老廃した血球の破壊、血中の異物や細菌に対する免疫の機能をもつ」
とあります。

しかし、薬膳でいう「脾」は脾臓そのものというよりも
消化器官全般を指すものと解釈するといいと思います。
中医学が発達したころは、人間の体を開いて内臓を研究したわけではなく
さまざまな症例を積み上げて、人間の体の各部位のはたらきを推察してきました。
(今でいうビッグデータですね)
その中で、食べたものを消化吸収したり栄養を必要なところに運んだりする役割を
担う部分を「脾」と名付けたのです。

ここでまたちょっと聞きなれない言葉をご紹介します。
「先天の精」「後天の精」です。

精とは、体の基本です。エネルギーの源ともいえるかもしれません。
精は二種類あると考えられています。
「先天の精」は、両親から授かり持って生まれた天賦の精です。
「後天の精」は、食事によって体に取り込まれる精です。
この二つの精はどちらが欠けても生きていけません。

つまり消化吸収を司る「脾」は、後天の精を体内にとり入れるという大切な役割を
もっているのです。

「脾」に関連する部位は、胃・口・肉(筋肉)・唇などです。
「脾」が弱ると食欲は落ち栄養が体に行きわたりません。
逆に元気だと胃も健康で良い食事ができるので
筋肉もつき、唇も艶やかになりますね。

さて同じ「土」のグループに属する「脾」と「甘」は密接に関わっています。

甘いものはよくない・・
糖分コントロールしよう・・
と、今では糖分はちょっと悪者のようになっていますが、糖は生きていくうえで
欠かせないものです。

薬膳でいう「甘」は
どちらかというとチョコレートやアイスクリームのようなものではなく
ご飯、サツマイモ、トウモロコシのような食材に感じる「甘味」のことです。

これらは体内でブドウ糖に分解されます。
ブドウ糖は脳や赤血球の大切な栄養です。
赤血球は体中に酸素を送ってくれる大事な役割があります。

だから肥満になるほど糖を摂ってはいけないけど
糖を摂らないと頭も身体も働かなくなってしまうので
炭水化物を全く摂らない!というダイエットなどしてはいけないのですね。
(炭水化物とは糖と食物繊維です)

「甘」の話からちょっと話が薬膳からそれてしまいましたが
私たちが生きていくうえで「甘」も大切な要素だということです。
ただし、いいからといって摂り過ぎないことだけは気をつけましょう。

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